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オリックス「オンライン融資サービス」商品改定 会計データだから実現できる、お客さまに満足頂ける長期安定の融資サービスを

オリックス株式会社からのメッセージ

お客さまにご納得いただける融資サービスの実現のため、法人向けに従来の短期的利用から、長期で安定的なご利用をいただけるよう2022年9月14日商品改定を行いました。
借入期間の長期化・借入金額の拡大・金利の改定により、会計データ価値に見合う新しい融資サービスとして提供してまいります。

オリックス「オンライン融資サービス」について

内山(弥生株式会社):

今日はオリックス株式会社(以下「オリックス」)の「オンライン融資サービス」の改定についてお話を聞かせていただきます。オリックスは弥生会計*のデータを使った「オンライン融資サービス」を提供されていますが、まずはその経緯について教えてください。

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中山(オリックス株式会社):

もともとは2017年12月に、弥生株式会社の子会社であるアルトア株式会社で、オンライン融資サービスの運用を開始しています。その後、2021年4月にアルトア株式会社よりオリックスにサービスを移管し、現在オリックスのオンライン融資サービスとして事業を継続しています。

内山:

オンライン融資サービスについて、今までお客さまからどんな反応がありましたか。

中山:

アルトア時代から現在まで、実際にご利用いただいているお客さまからいろいろなお話をお聞きしました。これまで提供してきた短期小口の融資サービスについては、シンプルなオンライン手続きですぐに借入ができる利便性に評価をいただいています。

中小企業の経営者さまは皆さま非常にご多忙ですから、オンラインで24時間土日祝日いつでも借入申し込みができることや、常日頃から入力している会計データのみで借入ができることが評価されていると思っています。

内山:

なるほど。例えば日中は仕事で手いっぱいの経営者が、夜にゆっくりと資金借入の申し込みができる点は、オンライン融資の付加価値ですよね。融資の内容については、どのような意見があったのでしょうか。

中山:

「融資金額・融資期間・金利」に関して、かなりのご要望を頂戴しました。

商品改定前の商品は、最長1年の融資期間ですから、300万円ご利用いただいた場合、元金だけでも毎月25万円の返済です。「この返済条件では、思い切った借入ができず銀行融資よりも厳しい」とのお声をいただいていました。また、金利についても、短期小口であることから実額としては小さく、利便性価値を感じるお客さまにはご満足いただけたのですが、銀行融資をご利用のお客さまからは、銀行金利との比較から「高い」とのご評価でした。

金額も、大きな受注などへの対応はそれなりの資金が必要です。「借入期間の長期化と同時に、借入金額の拡大が実現すれば、より利用しやすい融資になるのでは」というご意見を多くいただきました。これらのご意見をお聞きし、日々お客さまのお申し込みに接する中で、「事業活動について、きちんと記録し、しっかりとお伝えいただける会計データの価値」に見合う融資サービスをご提供し、お客さまから「会計データを提出してよかった」との満足感を得ていただきたいとの思いから、今回の商品改定にいたりました。

内山:

確かに短期での借入は、資金繰りが難しくなるだけでなく、資金用途が限られてしまいそうです。そういった意見や要望を踏まえて、今回の改定に踏み切られたのですね。

中山:

はい。お客さまの声をより統計的に確認するために市場分析をしました。結果、運転資金については金融機関が長期融資でサポートしている状況がはっきりと浮かび上がりました。

同時に、会計データに基づく与信モデルの精度確認を進めました。5年の融資期間でも十分に精度を維持できることが統計的な分析でも明らかになり、ここでやっと商品改定の実現に確信を持つことができました。

1年に及ぶ社内協議を経て、このような資金調達環境の中、広くお客さまにご利用いただくためには、普段からご利用になられている銀行融資と並ぶ条件で展開していく必要があるという結論に達しました。

オンライン融資サービスの改定内容について

内山:

オリックスが今回変更した融資サービス内容について教えてください。

中山:

今回の商品改定は、法人向けを中心に行います。

法人向けの借入期間は最大1年から5年に、借入上限金額は300万円から1,000万円に、金利は2.8~14.8%としていましたが1.8~5.8%になります。

弊社としては、「これであれば一度試してみよう」と思っていただける商品性になったと思っております。また、事業活動そのものが与信モデル評価の対象ですので、原則法人代表者さまによる連帯保証のご負担はありません。

<法人向け商品改定概要>
変更前 変更後
融資金額 50~300万
(10万円単位)
100~1,000万円
(10万円単位)
金利 2.8%~14.8%
(実質年率)
1.8%~5.8%
(実質年率)
返済方式 元金均等返済方式
期日一括返済方式
元金均等返済方式
返済期間
(回数)
元金均等返済方式:3・6・9・12か月(3・6・9・12回)
期日一括返済方式:3・6か月(毎月利払い)
元金均等返済方式
6・12・24・36・48・60か月(6・12・24・36・48・60回)
担保・保証人 原則不要 原則不要
融資手数料 なし なし
遅延損害金 19.9%(実質年率) 19.9%(実質年率)
商号:
オリックス株式会社
住所:
東京都港区浜松町2-4-1
資金業者登録番号:
関東財務局長(14)第00152号
オンライン融資サービス サポートセンター
0120-30-3334

貸付条件をご確認のうえ、ゆとりを持ったご返済計画を。
名義の貸借・マルチ商法にご注意ください。

ご返済等でお悩みの方は日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター
0570-051-051(受付期間9:00~17:00 休:土、日、祝日、年末年始)

内山:

非常に大きな改定ですね。旧来は小口の運転資金としての利用が多かったとされていますが、今後はそれだけでなく、長期的な運用資金としての利用者も増えそうな気がします。小規模経営者は、設備投資としても活用できそうだと感じました。

中山:

ありがとうございます。ご指摘の通り、従来の短期的利用から、長期で安定的な使い道としての融資に変わるのではと思っています。

そのほかにも、ご利用いただける対象企業にも変化が出てくると想定しています。これまで金融機関の融資を念頭に置いていた事業者さまが、今回の改定でオンライン融資サービスも選択肢の1つとしてご検討いただけるようになるのではと期待しています。

内山:

確かに、旧来の利便性という付加価値に加えて、より銀行融資の要素を取り入れた印象を受けます。今後コロナ禍・世界情勢により状況が変化していく中で、借入情勢はどのように変化していくとお考えですか。

中山:

コロナ禍以前は、定常化された安定的な経済状態でした。しかし、コロナ禍およびポストコロナ禍においては、あらゆる産業が日々変化している状態と考えています。この状況下において会計データ融資は、事業者さまにとっては有力な資金調達手段になります。

決算書融資では、直近決算書の評価がその後1年間続くことになりますが、会計データモデルは、数カ月単位で評価が変わります。つまり、事業の状況が好転し資金手当てが必要となった際、好転した事業状況を伝達し、その状況をもとにした融資条件で安定的な資金が確保できるようになるのです。

人的な判断に基づくものではなく、会計データが、お客さまの事業状態を映し、自動的に金利が決定されます。実際にお借入れにならずとも結構ですので、是非、どのような金利水準になるのかお試しいただきたいと考えています。

弥生さんは今回の改定に関して、どのように感じられたかおうかがいしたいです。

内山:

以前から付加価値として挙げられていた利便性に加えて、より本質的な融資としての価値の向上が実現できるのではと思います。

融資は、事業を営む上で重要なものであるという認識がある一方で、自分を見せて評価を受ける必要があり、過去の経緯から融資自体にネガティブな印象を持ち、不安がられる方がいるのも事実です。

お客さまに対して必要な情報をしっかりと提供することで、自社の状況を見極め、最適なものを選んでいただけるようになれればよいですね。

中山:

その通りですね。価値ある会計データと、オリックスの持つ与信ノウハウが1つになったオンライン融資サービスが、今回の商品改定によってさらに高い付加価値をご提供できるようになればと思っています。

今後の展望

内山:

今後は、どのようにサービスを展開させていく予定ですか。

中山:

今回の商品改定は、現段階において、弊社として踏み込めるだけ踏み込んだと思っています。しかし、会計データの価値は弊社の商品に留まるものではなく、金融機関さまにもお取り扱いいただくことで、更に事業者さまに満足いただける商品が生まれてくると思っています。

その場合、弊社は、保証会社として、金融機関さまと協業する事業を想定しています。弊社はこれまで延べ185金融機関さまと提携し、事業性融資の保証業務を展開しており、それらの金融機関さまが、会計データ融資に乗り出される際には保証会社としてしっかりとサポートしたいと考えます。

壮大な構想と思われるかもしれませんが、この会計データ融資分野をコーディネートしてゆくことは、オリックスの使命でもあると思っているのです。手前みそですが、長く会計データを融資に取り込み、データを扱い、審査し、お客さま対応のノウハウも持っていると思っています。更に申し上げますと、弥生会計以外の会計ソフトとの連携も現在検討しており、会計事務所を顧客接点としたオンライン融資も展開していきたいと思っております。

内山:

素晴らしいですね。

私たちも、「資金調達ナビ」を開始(リニューアル)してまだ1年足らずですが、お客さまに好評いただいていますし、周辺領域のサービスに関して今後拡大していきたいと考えています。今はしっかりと基盤づくりを行いながら、より多くのお客さまの力になれるようになりたいと、あれこれ考えています。

中山:

いずれのサービスも、中小企業のさまざまな負担や悩みを軽減するという点において、同じ立場にありますよね。資金繰りの悩みはもちろん、オンラインで完結する融資で効率化を図り、融資申し込み自体の負担を軽減することが、今もこれからも目標です。

そのためには、会計データの分析精度を向上させ、よりお客さまにご納得いただける条件の提示を目指して改善活動を続けていきます。つまり、会計データそのものを企業の信用価値に繋げていく活動です。また、今回の商品改定後にお客さまにご意見をうかがう予定ですので、そこでの気づきや要望を、一丸となって解決していきたいと思っています。

内山:

時代とともにお客さまの目線、要望も変化していきますから、常に敏感に察知し、次への展開を目指したいですね。本日はありがとうございました。

(左:弥生株式会社 内山正彦  右:オリックス株式会社 中山信一)
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