IT導入補助金の申請に欠かせない
「みらデジ経営チェック」とは?

2023/05/01

みらデジ経営チェックとは?

近年の物価上昇もあり、中小企業も従業員の賃上げを行っていかなければ事業の継続が困難になりかねない時代になってきています。しっかりとした賃上げには働く方の生産性向上が必須になりますので、中小企業にとってもデジタル化はとても重要な課題です。これに関連して中小企業庁の事業として「みらデジ」が始まっています。その中の「みらデジ経営チェック」は、デジタル化を中心とした経営状態を可視化し、経営に役立つ情報収集や支援機関への相談につなげる、無料で活用できるサービスとなっています。今回IT導入補助金2023の申請要件に組み込まれましたので、詳細を解説させていただきます。

みらデジ経営チェックの設問

「みらデジ経営チェック」は、基本的に選択肢を選んでいくことで経営課題やデジタル化への取り組み状況を可視化できるサービスです。経営課題として取り組むべき事の占有率や、デジタル化への対応状況が明確になり、業界平均との比較も可能なサービスとなっています。自社の取り組みの中で、他社よりも進んでいる取り組みや遅れている取り組みが一目瞭然になることから、優先順位を付けながら対応を行うことができるようになります。また、有用な支援制度の情報も自動的に提案されますので、情報収集の意味でも有用です。
設問項目は、

  • 1.
    経営者としての夢・ビジョンについて
  • 2.
    経営上の課題について
  • 3.
    ITツール・デジタルサービスについて
  • 4.
    経営やデジタル化に対する取り組み状況や意識について
  • 5.
    経営課題への解決方向について

の5つになり、夢・ビジョンについては文書を入力することになりますが、それ以外は全て選択肢を選択していただくだけになります。また、GビズIDと連携されることで、基本情報が自動入力されますので、ぜひ連携してご活用頂ければと思います。

「みらデジ経営チェック」を踏まえた専門家からのアドバイス

入力結果をもとに「みらデジ専門家」によるリモート相談を行う事ができ、デジタル化に関する様々なアドバイスを受けることが可能です。相談内容の例としては、
「会社経営に漠然とした不安を感じるが、現在の課題がなにかわからない」
「今後自身の会社に必要なものを知りたい」
「会社のデジタル化といっても、何からはじめればいいかわからない」
「会社のデジタル化をしたいが、コスト面・人材面の理由などからデジタル化を進められない」
「最近よく聞くDXとはなにか知りたい」
などの漠然とした相談も受け付けています。初めての方でも活用しやすく工夫されており、Web会議システムからだけでなく、電話や問い合わせフォームからも相談可能です。
また、伴走型支援を希望する場合は、担当支援機関を選んで申請のうえ、支援機関から承認されると、入力情報をもとにした具体的なアドバイスや解決方法の提案を受けることが可能になります。各取り組みの結果デジタル化が進みましたら、再度「みらデジ経営チェック」に内容を反映し、次の提案を受けるというように、継続的な伴走支援のプラットフォームとして活用できるようになっています。

「IT導入補助金2023」の申請要件になりました

IT導入補助金の交付申請を行う前にGビズIDプライムを連携して「みらデジ経営チェック」を行っていただく必要があります。しっかりと経営課題の解決につながるITツールを導入していただくことが重要になりますので、まずは「みらデジ経営チェック」で課題解決に向けた「気づき」に繋げていただければと思います。

いかがでしたでしょうか。中小企業が活用できる様々な施策が準備されていますが、各施策を連携して有効利用するという視点も重要になってきています。ぜひ、ご活用ください。

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著者:西内 孝文(にしうち たかふみ)

税理士・特定社会保険労務士・中小企業診断士・特定行政書士・CFP(R)の複数の資格を活用してワンストップで課題を解決できるユナイテッド・アドバイザーズグループを主宰。補助金・助成金等の支援では、着手金無しの業務報酬後払制により支援を行っており、成果にコミットした支援を行っている。