補助金・助成金のメリット・デメリット
2021-11-16更新
2019/11/19
補助金・助成金の申請は、やっつけ仕事でできるものではありません。補助金・助成金を申請する前に、日ごろから社内や社外との連携体制を整えておくことが必要です。
社内体制として必要なものは、「経営者のリーダーシップ」と「補助金・助成金申請担当者の存在」と言えます。
補助金・助成金申請は、経営者がリーダーシップを発揮し、全社一丸となって取り組む姿勢が求められます。
補助金・助成金申請の局面では、経営者の考え方や経営理念、経営ビジョンなどを申請書に明確に記述する必要があり、それに沿った形で補助金・助成金の対象となる事業を計画化することが要求されます。つまり、事業に対する経営者の考え方が明確になっており、その考え方を実践するための従業員に対する動機づけが正しく発揮されていてこそ、補助金・助成金の交付も受けやすくなるのです。
補助金・助成金申請を思い立ったならば、多くの機会を利用し、経営トップ主導で全社員へ行動宣言を行うことが重要です。
しかしながら、企業も規模が大きくなったり経営者が高齢化していたりすると、経営者自らが補助金・助成金申請にかかりきりになるわけにもいきませんので、経営者の意を汲んで補助金・助成金申請業務を行う担当者が必要になってきます。
担当者は、社内外を通して十分な情報収集を行った上で、申請業務を行わなければなりません。
この場合の経営者の役割は、当然ながら全般的なマネジメント(経営戦略の決定、経営組織の編成、リーダーシップの発揮、経営統制の実施など)です。
一方、担当者には、経営者の「思い」を十分に理解して事業の方向性を確認、その方向において生じる経営課題を発見し、自社の条件に適合する補助金・助成金を探索し、補助金・助成金の申請業務を円滑に遂行することが期待されます。
具体的には、
補助金・助成金申請担当者に要求される能力は、おおむね、以下の6項目となります。
また、社内だけではなく、社外との連携体制も整える必要があります。
さまざまな支援機関、特に近年はいわゆる「認定支援機関」との連携が申請の条件となっている補助金・助成金もありますし、顧問税理士などの専門家の支援をいただくこともあるでしょう。申請間際に相談するのではなく、日ごろから良好な関係を構築しておきましょう。
「申請から受給までの流れ」の項目でもお話しましたが、公募要領など制度説明はよく読むことをお勧めします。
補助金・助成金の申請という行為は、補助金・助成金を交付する側(事務局、審査員など)と受給したいと考える事業者との間での、公募要領・申請書を通したコミュニケーションです。相手が考えていることを理解できなければコミュニケーションは成立しません。
公募要領に記載されている主な項目とそのチェックポイントを紹介します。
申請書作成のコツを十か条としてまとめてみました。
総合商社等で中国・アジアビジネス担当、現地法人設立、海外新規事業推進に携わる。1999年有限会社ピー・エムスリーを設立、代表取締役に就任後、補助金・助成金、公的融資等資金調達支援、組織・人材関連、医療福祉介護、流通業・飲食業関連コンサルティングの他、累計1000人以上の起業・創業を支援。東京都中小企業振興公社専門相談員、川崎市経済局金融課創業支援融資診断員、ダイヤモンド社公認インストラクター、金融財政事情研究会講師などとして活動。
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