【住信SBIネット銀行】資金調達の支援事例~オンラインレンディング「dayta」~

ネット専業銀行である住信SBIネット銀行では、中小企業向けのサービスを複数展開しています。特に2ステップ程度ですばやく融資が受けられるオンラインレンディング・サービス「dayta(デイタ)」は、非常に特徴的なサービスといえるでしょう。

今回は、住信SBIネット銀行、SME事業部長の大杉 英里子さんに、中小企業向けサービスに関する業務の全体像や周辺領域、daytaをはじめとした法人向けサービスなどについてのお話を伺いました。

住信SBIネット銀行の概要

住信SBIネット銀行の沿革や、お取引先企業の特徴などを教えてください。

大杉:

住信SBIネット銀行はネット証券や生損保などのネットサービスに強みを持っているSBIホールディングスと、資産の運用・管理において国内で最大規模を誇る信託銀行の三井住友信託銀行が50%ずつ出資をして、2007年に開業したネット銀行です。

個人向けの住宅ローンを主軸にお客さまを増やし、2016年からは法人向けサービスにも力を入れてきました。現在では預金量は7兆円を超え、口座数は550万を超える規模となっています。

サービス提供の対象地域は、ネット専業銀行ということもあり、日本全国どこでも対応できます。取引先は個人のお客さまから中小企業の法人さまと、さまざまです。

大杉さんが所属しているのは、どのような部署なのでしょうか。

大杉:

SME(Small and Medium Enterprise)事業部と呼ばれる、中小企業向けのサービスを所管する事業部です。

法人口座の獲得、および法人向けサービスの企画・開発・推進など全般を所管する部署となっています。

スモールビジネス支援の内容

住信SBIネット銀行では中小企業に対して、どのような支援を行なっているのでしょうか。

大杉:

ご利用いただいている多くのお客さまにご支持いただいているポイントとしては、口座開設から振込などの取引まで、安い手数料で、かつ便利に使える点だと思います。

通常の銀行取引も、お客さまにとって使いやすいUI/UXを意識してサービスを提供している点が特徴です。例えば、スマホと免許証さえあれば、すぐに口座開設の申し込みが行えますので、固定電話を利用していない創業間もないお客さまにも好評をいただいています。また、法人口座を使っていると自動でオンラインレンディングの借入条件のお知らせが届く点も、大きな特徴といえるでしょう。

この他にも、中小企業にとって役立つ支援や情報の提供も行っています。具体的には、助成金や補助金などの提携サービスの案内や、経営者向けセミナーの実施などです。以前、弥生さんともインボイス制度のセミナーを一緒にやらせていただきましたのも、その活動の一つです。中小企業経営者の皆さまにとって役立つ情報を発信し続けていきたいという思いから、こういった業務にも取り組んでいます。

御行の特色といえるdaytaについて、概要や特長などを教えてください。

大杉:

オンラインレンディング(会計データなどをベースに与信モデルを作り、オンライン上ですべての手続きが完結する融資サービス)である「dayta」は、当行のAIが口座の入出金履歴などから融資条件を算出し、お客さまに「今であれば、この金額をこの金利で借りられます」とお申し込み前に提示させていただきます。法人口座をご利用いただくだけで借入条件をお知らせする、レコメンド型のレンディングであることが大きな特長です。

通常の銀行融資の場合、決算書の内容や銀行員との面談によって融資できる金額を判断し、手続き完了までには2週間~1か月半程度の期間が必要なのが一般的です。しかし、当行のdaytaは銀行の手元にあるデータを参照して審査するため、申し込みから融資実行までのスピードが速い点がメリットとなります。

ただしスピード重視のため、一般的な銀行融資に比べやや高めの金利設定になっています。金額の上限額も3,000万円なので、短期間での少額融資としてお使いいただくのに適しています。

daytaを利用するための条件や流れはどのようなものでしょうか。

大杉:

当行の代表口座を開設して一定期間ご利用いただくなど、所定の条件を満たした法人のお客さまであれば、daytaをご利用いただくことが可能です。所定の条件を満たした方には、借入条件(借入可能額および借入利率)を毎月お知らせしています。

お知らせはメールか当行Webサイトのホーム画面に、例えば「500万円 年4.00%」などと表示される方式です。そこからお借り入れまでの手続きは、dayta専用の画面にログインしていただき、借入希望日などの入力、確認画面を経て借入申込ボタンを押すことで完了となります。当日の午前中にお申し込みいただいた場合、最短で当日入金が可能です。

デビット付キャッシュカードや振込優遇プログラムなど、中小企業における日々の入出金に利用するサービスについて教えてください。

大杉:

当行の口座開設をしていただいた法人のお客さまに発行されるキャッシュカードは、Mastercardのデビットカードとしてご利用いただけます。通常のキャッシュカードとしてATMで使用可能であることに加え、クレジットカードのように国内・海外のMastercard加盟店でご利用いただけるのが特長です。

ご利用金額に応じてポイント還元もされます。貯まったポイントは現金に交換できますから、その分経費削減効果も期待できます。通常の一般カードのポイント還元率は0.8%、年会費11,000円(税込)のプラチナの場合は、1%の還元率になります。なお、発行できるデビット付キャッシュカードの枚数は、1口座につき1枚です。

「振込優遇プログラム」は法人さま限定のサービスで、口座開設した当月と翌月は他行への振込みが月10回無料になります。また翌々月以降は取引状況によって、最大月20回の振込手数料が無料になります。

通常の銀行窓口で振込するときには3万円以上の場合、手数料が770~880円必要になるのが一般的です。ネット銀行ということもあり、もともと他行への振込は145円(税込)と安価ですが、取引状況によっては、それ以上に安価にご利用いただくことが可能になります。

これまでの実績や、支援の実例がありましたら教えてください。

大杉:

daytaの融資額は50万円からお申し込み可能ですが、法人では少額の部類に入ります。短期かつ少額から利用可能なため、いざというときの運転資金として利用していただくケースが多いと思います。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、daytaをご利用いただいた事例もありました。感染症対応に苦慮していた際、取引金融機関に融資の相談に行ったものの、入金までに1か月以上かかると言われたそうです。そこでdaytaから提案が来ていたことを思い出し、感染症対策の資金としてご利用いただくケースがありました。

また、コロナ禍で追い風を受けた企業では、需要活性化に伴う増加運転資金として一般的な金融機関よりも早く融資が受けられるということで、daytaを利用されるケースもありました。

一方で、創業後2年以内の法人さまが、初めての融資にdaytaをご利用いただくケースも増えています。最近は自己資金で創業される法人も増えてきていると感じますが、創業してから3期に至っていないタイミングでは、3期分の決算書が融資審査の必要書類となるような通常の融資を受けるのが難しい、という問題に起因していると思います。

このような、創業後間もないながら成長性の高い中小企業への融資というのは、まさにオンラインレンディングのターゲットといえますから、ニーズの高さを実感しています。

支援したお客さまの反応はいかがでしょうか。

大杉:

「いざというときに使えたので、daytaの存在が心の余裕になりました」という、お声はいただきます。

daytaは毎月の取引状況に応じてAIが判定を行うので、恣意的な判断も特に入らず、借入条件の通知が届きます。コロナ禍のように先の読めない事態や資金が必要になったとき、すぐに借りられる手段を持っておくことは、やはり安心感につながるようです。「2回ぐらいボタンを押しただけで、すぐに借りることができて驚きました」という融資までのお手続きの手軽さにかかわるお声もあります。

従来の銀行融資の場合、営業担当者や審査担当者の属人的な判断によって融資の有無や条件が決まることもあると伺いますが、daytaの場合は良くも悪くもご利用履歴に応じてAIが平等に借入条件を提示します。この点において従来の銀行融資とは明確に差別化できているようです。

また資金調達の手段が増えることで、心の支えやセーフティーネットになるというお声をいただくこともあります。

今後考えている支援や方針などを教えてください。

大杉:

2022年5月末に法人専用の銀行アプリをリリースしました。いつでもどこでも法人口座のお取引が可能で、法人のお客さまからも便利で使いやすい、デザインがスタイリッシュで良いなど嬉しいお声を多くいただいており、今後は更に法人向けサービスの企画開発に力を入れたいと考えています。

当行は創業以来、住宅ローンを主軸にサービス提供してきた銀行ですから、個人向けのサービスに強みがありますが、2016年ごろからは法人向け、特に中小企業向けのサービスにも力を入れ始めました。その結果、創業のタイミングで選んでいただくなど、数万規模の口座基盤が築けてきており、中小企業のお客さまも増加傾向にあります。このタイミングでアプリや銀行取引の性能をより高めて、特に現在当行のアプリをメインで使われている小規模事業者さまにより便利に使っていただけるようになりたいですね。

また、もう少し規模の大きい中小企業のお客さまの場合、扱う金額や件数が大きく、アプリではなくWebからの申し込みやお取引も多くなります。こちらも、Webまわりの使い勝手を向上させ、サービスの質をさらに向上させたいです。

最後に

資金調達を検討する中小企業の皆さまに向けて、メッセージをお願いします。

大杉:

資金調達を検討するときは、あらかじめ手段を複数持っておくことが大切だと思います。そのためには、普段の営みにおいても複数の銀行・サービスを、用途によって賢く使い分けるのがおすすめです。

daytaは法人口座を使っているだけで定期的に借入条件のご提案をしますし、申し込みから借入までのスピードも速いサービスです。いざというときの手段の確保と捉えて、住信SBIネット銀行の法人口座のご利用をご検討いただけますと幸いです。

当行はこれからも挑戦する経営者さまに寄り添える銀行であり続けるために、daytaをはじめ、さまざまな取り組みを展開していきたいと考えています。

大杉 英里子(住信SBIネット銀行 SME事業部長)

2014年 信託銀行に入行。資産流動化業務に従事し、ABLの組成などを担当。2017年 住信SBIネット銀行に入行。オンラインレンディングやキャッシュレス決済サービスなど、中小企業向けサービスの企画・推進に従事。現在は、現職にて中小企業向けサービス全般を所管し、中小企業の顧客基盤の拡大・オンラインレンディング拡大の責を負う。

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